沿革
江若鉄道は、琵琶湖西岸の有力者有志により設立されました。開業は1921年3月14日です。交通に乏しかった
琵琶湖西岸に鉄道の敷設を国鉄に請願したが叶わなかった為、私鉄として開業した経緯があります。
免許取得区間は滋賀県大津市〜福井県三宅村でした。社名の通り近江から若狭を結ぶ鉄道として
計画されましたが、水坂峠越えが課題となり1936年に峠越えの免許を失効。路線は浜大津から
近江今津までの51kmまでとなりました。会社の内情ですが、新しいもの好きの気動車屋ということもあって
かなりむちゃくちゃでした。素晴らしい点では日本初の18m級気動車導入、DD13実験機の導入、
客室の半分がテーブルを備えたボックス席・半分が真ん中通路の畳敷きというお座敷気動車の導入、
超低床路面電車で使用されている自由車輪の実験など輝かしいものが数々ありますが、その影では
テンダー機をタンク機に改造したり、総括制御気動車に機械式気動車をつなげたり(総括制御意味なし)、
国鉄から購入したキハ07を片運転台にしキハ43000ばりの3両固定編成にしたり、
登録前の気動車が試運転中にドライブシャフトが床板を突き破る傷害事件を起こしたり、
まぁ好き放題やっていた訳だな(褒め言葉です)。時代のせいだ、勘弁してくれ。
戦後、琵琶湖西岸に国鉄線が建設される計画が本格化します。現在のJR湖西線です。経営状態が
芳しくなかった江若鉄道は渡りに船だと、昭和44年に鉄道事業から撤退、鉄道用地を売却します。
が、京津急行電気軌道はこの用地と車両を買収(接収?)。琵琶湖観光と景観保護、湖西地区の
地域密着輸送を目的に新生「江若鉄道」を発足させました。ここでは江若鉄道保有車両の紹介をしています。
買収前
買収後