新素材を使用した車両の建造
兄や側工場企画部車両課
従来の鉄道車両において古くは木材、近年は鋼板やアルミ、SUS、変わったところでは合成樹脂が素材として使用されている。
しかしこれらには重量、耐衝撃性などの課題があると、傍系の名古屋急行電鉄計画(以下、名急と記す)から指摘を受けた。
名急では大都市間連絡高速鉄道線を計画しており、そこで走る車両は当然ながら高速で走行できるものでなければいけない。
制御器や主電動機、制動装置はパワーエレクトロニクスの進歩により解決が容易だが、車体だけはどうにもならないというのだ。
兄や側工場では、加工・修繕が容易で軽量、耐衝撃性も強い不織布(フェルト)を車体の新素材として研究することとした。
新素材車体の使用は勿論、溶接やボルト締結に代わって糸締結、鉄車輪の代用に合成樹脂製釦を使用することで
飛ばせば宙に浮くほどの軽量化と、壁に向かって投げてもぶつけても壊れない耐衝撃性を実現することができた。
研究用に建造した車体は「京津急行電気軌道ホームページ」の「車両資料館」、「名古屋急行電鉄計画」をご参照頂きたい。
この度、新素材の研究も進んできた事だし、この研究結果を公開して同業他社からライセンス使用料を頂いてがっぽがっぽ
儲けようじゃないかでっへっへ、という名急と兄や側工場の申し合わせで、新素材車体の研究を公開する運びとなった。
建造を公開する車両についてだが、同業他社への情報提供という目的があるので以下の条件に適合する車体とする。
未だ当社で建造していない、認知度の高い片運転台制御電動車、屋根上に集電装置搭載
次ページからは新素材を使用した車両の建造について、解説をする。